タイトルのとおり「オーディオストック今から始めても稼げない」って思ってる人がけっこう多いみたいだけど、僕でも毎月2~3万くらい安定して売れてるし、なんとなく気になってるクリエイターさん・音楽家さんはもっとガツガツやってみた方が良いのでは?という話。
僕の分析したこととか実際の成果も交えて書いていくので参考までに。
そもそもオーディオストックとはどんなサービスなのかを考える
Audiostockは、株式会社クレオフーガが運営する、ロイヤリティフリー形式でBGMや効果音などのライセンスを販売するサービスです。音楽を作る人と使いたい人を結びつける音素材のマーケットプレイスとして、2013年10月より運営しています。
全国約7千名の音楽クリエイターが制作した、10万点以上の商用利用可能・著作権フリーの音源作品(BGM・効果音・ボイス・歌)を販売しています。
気に入った音源を、その場ですぐにダウンロード購入できます。(オーディオストック公式サイトより引用)
すごくざっくり言うと『クリエイターが投稿したロイヤリティフリーの音楽や効果音の使用権を販売しているサービス』というわけです。
で、ここですごく重要なのがこのサービスをどういうユーザーが利用していて、なおかつどんな場面でその音楽が使われているのか?というところなんですよね。
ここらへんをあらためて考えてみましょう。
ユーザーにとってのメリット
安価で使用できる
ライセンスを気にせず1曲2000~3000円といった安価で使用できるってのが使い勝手がいいのかなと思います。バラ買いができる
世の中にあるロイヤリティフリー音楽ってCDに何十曲入って何万円とか、まとめ売りが多いんですよね。試聴してみてよかった曲だけ選んで買えるってのは使う側からすると都合がよさそうですよね。法人企業が運営している
個人で販売・配布したりしているフリー音楽も世の中には多いですが、クリエイターやサービスによって規約がマチマチで後々トラブルになる可能性があるのはユーザーにとってはかなり面倒かつ不安要素が多いと思います。もちろん、いちクリエイターとしては一生懸命に音楽作ってがんばってるワケですが、逆の目線で考えたらやっぱり「法人企業の方が安心して取引できる」という風になるのが自然ですよね。
クリエイターにとってのメリット
費用が一切かからない
まず、参入障壁は一切ないです。売り上げが出るとマージンは発生しますが、あくまで売り上げから一定のパーセンテージが引かれるだけで、こちらからお金を払ったりマイナスになることはないです。
作った曲を登録しておくだけで収入につながる
クリエイター目線だと「売り上げからマージンが引かれる」っていう部分に目が行きがちですけど、実際には営業・顧客開拓、ストア運営、売り上げ管理などは全部オーディオストックがやってくれてるので、クリエイターは曲を登録して置いておくだけでOKなんで、むしろマージンは妥当だと思います。レコーディングに参加できる
売り上げ点数や活動頻度など、一定の条件を満たしているクリエイターはオーディオストックからさまざまな恩恵を受けることができます。僕的に一番大きいのはオーディオストックスタジオでのレコーディング。オーディオストックオフィスに新設された「Audiostock Studio」でのレコーディングに参加してきました
このレコーディングではヴァイオリンやフルート、トランペットから尺八などの和楽器まで様々な楽器のプロの奏者さんに自分の曲を演奏してもらうことができ、プロのエンジニアさんとディレクターさんがついたレコーディングに立ち会うことができます。
めちゃくちゃ勉強になるし、曲の完成度も上がるし、検索上位表示されて売れやすいし、いいことづくめ。
どんな人が売れてるのか考えよう
検索上位に出てくる曲をたくさん作ってるクリエイターさんだったりとか、中にはいろんなクリエイターから曲を買い取ってストック販売している業者さんもなんかもいるのでそこらへんの方々が売り上げ上位の5~10%なのかなと思います。「稼いでる・売上がある」=多くのお客さんのイメージや用途にピッタリな商品サービスを提供できてるとも言えます。
これは「仕事」として考えれば至極当然のことなので、そういう思考の人の方が売り上げは必然的に上がりやすいですよね。まずは曲のクオリティーありきですけど。
重要なのはトレンド、汎用性、クオリティ
僕の体感だとオーディオストックにおいて「トレンドの要素が入っていて、汎用性が高くて、かつクオリティが高い」この3つの要素をそなえた安定感のある音楽が売れやすい傾向にあると感じます。ひとつひとつの項目について僕なりにすこし掘り下げて書いてみますね。
トレンド
「トレンドのサウンドやテイストを取り入れると反応がいい」というのは社長の西尾さんをはじめオーディオストックの中の方々がおっしゃっているので、間違いなく重要な要素のひとつと言えますね。「なんとなく作ってるだけ」では見えないトレンドがたくさんあるので、テレビ番組やYouTubeの動画、CMなどで流れている音楽をよくチェックしておくのが良さげ。
ちなみに今は2020年東京オリンピックに向けて和風な曲がトレンドのひとつとのこと。
汎用性
オーディオストックで売れた音楽の使途(さくま調べ)は映像、とくにCMや企業VP(ビデオパッケージ:プレゼン用の映像など)などに使われていることが多いです。なので「アーティスト性が強い」「メッセージ性が強い」タイプの曲は汎用性の低く、オーディオストックではちょっと売れにくいです。また派手なFXや環境音など使う場面が限定されるようなSE・音効は避けた方が無難です。
ここらへんは販売されている曲がどういう場面で使われているのかを考えればおのずとわかりそうですね。
クオリティ
「これはよくできたなー!」と自己満足に終わらず、客観的に聴いてもクオリティが高いことが大事。テレビ番組やCMなどのBGMとして流れても違和感がないレベルであれば十分なクオリティと言えると思います。とくに近年テレビなどのメディアで利用されることも増えてきているとのことでなので、そこらへんを意識すると良さげかもしれません。
ぶっちゃけた話
けっこう長い記事になっちゃったけど、最後に僕のやり方や成果を3つほど書いておきます。毎月3万円くらいは稼げてます
そんなに大きい額ではないけど、毎月だいたいコンスタントにこれくらいは稼げてます。売り上げがガクッと減るようなことはなくて、むしろ少しずつだけどじわじわ増えてきてますね。もっとクオリティー上げてツボを押さえた曲を出していければ上を目指せる感じはなんとなくあります。
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売れ筋な曲の見つけ方
ある程度の曲数を登録してると分かるんだけど、たとえば20曲とかズラッと登録しててもそのうちの1曲だけやたらとよく売れるみたいなパターンがあるんです。そしたらなぜそれが売れたかをよく考えて、それを起点にしてどういうものが売れやすいのかを分析しながら次なるヒットを狙っていくのが良いです。そうしていくうちにオーディオストックにおけるいわゆるスイートスポット的なものが少しずつ見つけられるようになります。
まぁオーディオストックに限った話ではなくて、何事でもそうですけどまずは『とっかかり』を見つけることが大事ですよね。
活躍しているクリエイターさんはすでにたくさんのスイートスポットを見つけていて、意識的に狙ってそういう曲をガンガン曲を書いてるはずです。っていうか音楽制作の地力がある人だったらこのスイートスポットを見つけて狙って曲書いてれば普通にめっちゃザクザク売れるんじゃないかなと思います。
ちなみに僕は「なんとなくいろんなスイートスポットが見えてきてるんだけど能力がぜんぜん追いついてない」という自覚があるので、もっと頑張りますね。。笑
映像に合う曲の作り方
『既存の番組やCMなどの映像をミュートして自分の音楽をあててみる』っていうのをよくやるんですけど、これ実際やってみると「質感が映像に合わないな」とか「映像と合わせて見てみるとBPMがちょっと速いな」みたいな気付きがけっこうあります。これ試してみると普通におもしろいし、いつもと違う視点で自分の曲を俯瞰できるのでオススメ。
おわりに
まとめとして- 参入するにあたってクリエイターにデメリットなし
- 「曲が使われるシーン」を想定して作ったほうが良き
- 曲を買ってくれる人のことを考えるほうが良き
- これはイケる!っていう『スイートスポット』を見つけるべし
『登録クリエイター1万人超・登録曲数13万以上』と聞くと「飽和状態じゃないか?参入の余地はないのでは?」と思う人もいるかもしれないけど、全然そんなことはないですね。
オーディオストックのサービス規模自体が大きくなっていき、登録クリエイターが増えて登録楽曲のバリエーションが増えてクオリティが上がるほど利用者にとっても選択肢が増えて利用しやすくなるので、結果的に運営側が潤っていきそこからクリエイターに還元される部分も多くなっているというめちゃくちゃ健全なサイクルになっていると思います。
考えてみたらYouTubeとかもそうですよね、最初は玉石混合な動画サービスだったのがどんどん多くのクリエイターが増えてコンテンツの質が上がっていき、あらゆる年齢層のユーザーに日常的に使われるサービスになっていったことで結果的に有名なクリエイターや稼げる人が増えてますよね。
それと、正直こんなクリエイターを大事にしてくれるサービスはめったにないと思います。日本における音楽×IT界の革命。本当にありがたい。
また、オーディオストックが開催してくれるレコーディングやセミナーなどのイベントは本当に有意義な内容だし、参加者も売れっ子クリエイターさんたちがたくさんいて交流できる良い機会なのでこういう場に参加するのも良さそうですね。
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オーディオストックオフィスに新設された「Audiostock Studio」でのレコーディングに参加してきました
「Audiostockクリエイター1万人突破感謝イベント」を6月6日に開催します!— 西尾周一郎 / Audiostock (@nishiocf) 2019年5月16日
Audiostockクリエイターの方は無料でご参加いただけます。当日のみ限定配布のノベルティも予定しておりますので、ぜひご参加くださいー!https://t.co/tjAlsfCqz8
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