今回は「なぜバンドマンはお金がないのか?問題」について。バンドマンにもそうじゃない人にも気軽に見てもらおうと思ったですが、書いてるうちに結構エグい内容になってしまいました。笑
なぜお金がないのか、数字で見ればきっと一目瞭然です。さっそくバンドマンの支出をチェックしてみましょう!
もっと活動が多い/少ないバンドもいますが、とりあえずザックリとした平均値ということで。さらにここから月いくらかかっているのか計算してみましょう。
これだけで1ヶ月で1人あたり4万円以上かかってます。年間でいうと約48万円。
ちょっとした車なら3年ローンで買えます。笑
さらに友達のバンドを見に行ったり、もっと密にスタジオ入って練習したり(週2〜3回入ったり、1回6時間入ったりする人たちもザラです)、レコーディングなどすればスタジオやエンジニアへたくさんお金を払うことになります。
ライブの本数が増えたり、ツアーで車で遠くまで行ったりすると高速代やガソリン代、飛行機代までかかったりしちゃいます。
それに消耗品のギターの弦やドラムのスティックなんかを買ったり、よりよいパフォーマンスのために新しい機材買ったりメンテしたりしてたら、これどころじゃありません。
トータルしたら年間50〜100万くらいのレベルで出費があっても全然おかしくないです。改めて計算したらゾッとしてきた。
こちらもざっくり大体の感じで算出してみましょう。(ここでは正社員じゃなくフルタイムのアルバイトをしている人の例とします。)
まず時給1,000円のアルバイトを1日8時間・週5日で、月160,000円の収入です。
保険や税金や年金を差し引いて、手取り額にすると月120,000円くらいでしょうか。
そしてライブには毎回少なくとも10人は来てくれるとします。
チケット1枚2,000円として20,000円で、月に3回やると60,000円です。
これをメンバー4人で割ると15,000円。
これをアルバイトの収入と合わせて月135,000円が月収のトータル!!
・・・
いや、これは見てるだけでツラい。年収にすると162万円です。
生活保護のほうが倍ぐらい年収が高いのでは?
要するにこの年収160万円の中から、先述したバンド活動費用の年間50万〜100万円を捻出したりするわけです。そりゃお金なんてあるわけないよね。
支出のチェック
まず音楽活動のどこにお金がかかっているのかをチェックしていきます。バンド活動
- スタジオ練習
- 週1回、3時間
- ライブ
- 月3回/年間36本
- 交通費
- 往復600円(ライブとスタジオへ行く際の交通費)
- (県外ライブやツアーなどはここには加味しない)
- メンバー数
- 4人
活動単価
- スタジオ練習
- ¥2,500/1時間
- ライブ出演ノルマ
- ¥25,000/1ステージ
- 打ち上げ
- ¥3,000/1ライブ
(居酒屋やハコ打ち平均して約¥3,000とする)
もっと活動が多い/少ないバンドもいますが、とりあえずザックリとした平均値ということで。さらにここから月いくらかかっているのか計算してみましょう。
# | 項目 | 費用内訳 | 費用 (バンド全体) | 費用 (1人当たり) |
---|---|---|---|---|
1 | スタジオ練習 | ¥2,500(単価)×3時間×4回 | ¥30,000 | ¥7,500 |
2 | ライブ出演料 | ¥25,000(1ステージ)×3回 | ¥75,000 | ¥18,750 |
3 | ライブ打ち上げ | ¥3,000(1ライブ)×3回×4人 | ¥45,000 | ¥11,250 |
4 | 交通費 | ¥600(往復)×7回(ライブ・スタジオ合わせて)×4人 | ¥16,800 | ¥4,200 |
合計 | ||||
¥166,800 | ¥41,700 |
これだけで1ヶ月で1人あたり4万円以上かかってます。年間でいうと約48万円。
ちょっとした車なら3年ローンで買えます。笑
さらに友達のバンドを見に行ったり、もっと密にスタジオ入って練習したり(週2〜3回入ったり、1回6時間入ったりする人たちもザラです)、レコーディングなどすればスタジオやエンジニアへたくさんお金を払うことになります。
ライブの本数が増えたり、ツアーで車で遠くまで行ったりすると高速代やガソリン代、飛行機代までかかったりしちゃいます。
それに消耗品のギターの弦やドラムのスティックなんかを買ったり、よりよいパフォーマンスのために新しい機材買ったりメンテしたりしてたら、これどころじゃありません。
トータルしたら年間50〜100万くらいのレベルで出費があっても全然おかしくないです。改めて計算したらゾッとしてきた。
収入のチェック
さて、年間の支出に対してどれくらいの収入があるのでしょうか?こちらもざっくり大体の感じで算出してみましょう。(ここでは正社員じゃなくフルタイムのアルバイトをしている人の例とします。)
収入源
- アルバイト
- 時給1,000円/1日8時間・週5回
- ライブ
- 1回のライブあたり集客10人(チケット1枚¥2,000)をメンバー4人で割る
まず時給1,000円のアルバイトを1日8時間・週5日で、月160,000円の収入です。
保険や税金や年金を差し引いて、手取り額にすると月120,000円くらいでしょうか。
そしてライブには毎回少なくとも10人は来てくれるとします。
チケット1枚2,000円として20,000円で、月に3回やると60,000円です。
これをメンバー4人で割ると15,000円。
これをアルバイトの収入と合わせて月135,000円が月収のトータル!!
・・・
いや、これは見てるだけでツラい。年収にすると162万円です。
生活保護のほうが倍ぐらい年収が高いのでは?
要するにこの年収160万円の中から、先述したバンド活動費用の年間50万〜100万円を捻出したりするわけです。そりゃお金なんてあるわけないよね。
つまりバンドマンは「単純に収入が少ないのに支出が多いので貧乏」というワケです。真実はいつもシンプル。
貧乏が続くとどうなるか?
バンドマンがこうして「お金がない状況」に何年も陥り続けるとどうなるか。
どんどん生活が厳しくなってバイトを増やしたり、給料の安定した仕事についたりして、次第に時間が合わなくなって精神的に余裕がなくなってメンバーが脱退したりします。結果的にバンドが解散したりして、自分もそろそろバンドやってる場合じゃないな。ってなったりします。
もし今は平気でも何年もこんな状況が続けば、こんな風になっていくのは明らかです。
世界中ツアーしたバンドのドラマーでも今スタバで働いてんだぞ。。
じゃあどうすればいいの?
って思いますよね、救いがなさすぎて。ざっくりと改善案を考えたから書いてみます。
①支出を減らす
冒頭の支出表で見た通りだけど、支出のほとんどはスタジオ練習とライブハウスのノルマなんです。だからここの支出を削ってストリートライブやったり、スタジオでライブするって方法もある。ただやみくもにライブハウスで演奏するだけじゃなくて、他の方法を模索するのもありだと思う。
あと、スタジオ以外でも自宅や個人練習できちんと練習してリハーサルしておくことを習慣にすることで、スタジオでの無駄を減らせます。
それと遅刻したり休憩しすぎたりして時間を無駄にしないこと。もうほんと、経験者は語る。関係者各位、遅刻ばかりしてすみませんでした。。
これだけ苦労して身を切って一生懸命活動してるんです。周りにこういう人がいたら、いつか夢が叶うと信じて見守ってやってください!
あ、でもこういう人に「お金貸して」って言われたらほどほどにしておいてくださいね。笑
②収入を増やす
多くの人が考えるのは「音楽で金儲けしようという考えはよくない」ということ。この考え方自体がよくないんじゃないかって思うんです。
別にうさんくさい話でもなんでもなくて、単純に音楽でメシを食いたいならそれでお金儲かんなきゃ全然成立しないんだよね。この部分をきちんと考えて、仕事するくらいの気持ちも持って取り組まなきゃ黒字にはもってけない。
「出来る限り安く届けたい!」と思うのは素晴らしいけど、ライブのチケットの値段とかCDやグッズの値段はきちんと考えて、いくらぐらいの値段でどのくらいの数売れれば回収できて、次の活動費に回せるか改めて考えて、実際に着実に達成させるサイクルを作っていくこと。
そして音楽やる人も、そうじゃない人にも「音楽でお金を得ることは悪いことじゃない、っていうかむしろすごくね?」って捉え方にどんどんなっていってほしい。
別にうさんくさい話でもなんでもなくて、単純に音楽でメシを食いたいならそれでお金儲かんなきゃ全然成立しないんだよね。この部分をきちんと考えて、仕事するくらいの気持ちも持って取り組まなきゃ黒字にはもってけない。
「出来る限り安く届けたい!」と思うのは素晴らしいけど、ライブのチケットの値段とかCDやグッズの値段はきちんと考えて、いくらぐらいの値段でどのくらいの数売れれば回収できて、次の活動費に回せるか改めて考えて、実際に着実に達成させるサイクルを作っていくこと。
そして音楽やる人も、そうじゃない人にも「音楽でお金を得ることは悪いことじゃない、っていうかむしろすごくね?」って捉え方にどんどんなっていってほしい。
まとめ
バンドマンがお金ないのは、みなさん痛いほど分かってもらえたでしょうか?当事者のみなさんも我が身を振り返っていただけたでしょうか?これだけ苦労して身を切って一生懸命活動してるんです。周りにこういう人がいたら、いつか夢が叶うと信じて見守ってやってください!
あ、でもこういう人に「お金貸して」って言われたらほどほどにしておいてくださいね。笑
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