どうも、さくま(skmmtt)です。
今回はオーディオストックに投稿した曲の審査が通らないときの対処法について。
オーディオストックとは?
オーディオストックは、アプリや映像の制作、イベント等で利用できるBGMや効果音等の音源を購入できるサービスです。
ユーザーにとっては高品質な楽曲(使用ライセンス)を購入して利用できるというメリットがあり、音楽クリエイターにとっては制作した曲をカンタンに販売できるメリットがあります。双方がこのメリットを享受できるようサービスを管理・運営しているのがこのオーディオストックなわけですね。
当ブログでも過去何度か紹介しています。
参照リンク:
音楽素材販売サイト「オーディオストック(AudioStock)」は音楽クリエイター的にどうなの? - SAKUMAMATATA
オーディオストックの投稿がWAV形式になったのは差別化をはかる良いきっかけ? - SAKUMAMATATA
投稿した楽曲の審査が通らない!
オーディオストックで楽曲を販売してもらうにあたって、投稿した楽曲は運営側の審査を経て約1〜2週間後くらいで審査結果の連絡がメールで送られてきます。
審査に通っていれば「販売開始しました」といった旨のメールが届くのですが、必ずしもこの審査をクリアできるとは限りません。
【不採用理由】
品質が基準を満たしていないためオーディオストックでの掲載を見送らせていただきます。
このようなメールが届いた場合は残念ながらその楽曲はオーディオストックで販売されません。実際ぼくも何度もこのメールをもらってヘコんでいます。笑
特に最近は審査が少し厳しくなったような気がしないでもないですね。
どんな審査があるのか?
運営サイドの方にしかわからない部分もありますが、一通りのダメ出しを受けたであろうぼくが通りますよっと。
①品質が基準を満たしていない
どの部分が悪いといった詳細な指摘はなく、とにかく「基準を満たしてないので」と言われちゃう場合。これね、最初はちょっとムッとしちゃうんですよねw
ただ非常に広い意味での『品質』についてなので、一概に「はい、この曲はぜんぜんダメ〜ボツ〜!」って言われてるワケじゃなさそうです。
というのも先日僕も投稿した楽曲がこの理由で不採用になってしまったのですが、その曲というのがすでにMP3で登録していて販売数とお気に入り数が比較的多い曲をミックスし直してWAVで書き出して投稿したものだったんですね。今まで販売されていて、なおかつ少なからず売上を上げていたものだったのにも関わらず、不採用となってしまったのです。
当該曲MP3版のステータス。新たに投稿したWAV版ではなぜか不採用となってしまった。
この場合、曲自体のクオリティに問題があったというよりはミックスや書き出したデータに問題があったと考えられますよね。
たとえばドラムがLに振ってあってメインのメロディーがRに振ってあるみたいな挑戦的すぎるミックスをしている場合とか、ローの成分があまりにも固まっていてブーミーすぎるとかみたいな。
あるいは前衛的すぎる音楽性など、販売するにあたって使われるシーンが見込めない汎用性の低い曲などは不採用になる可能性は大いにあると思います。
もちろん「ちょっとこの曲作りのレベルじゃ売り物にならないよ」というパターンもあり得るのでこのあたりは自分の胸に手を当てて、耳をすませてもう一度どこが悪いのか聴きなおし&考え直す必要がありそうですね。
②ノイズが混入している
この場合は少し詳しく指摘してくれます。0:10〜クリップノイズの混入がみられるためご調整いただいた上で再登録をお願いいたします。
といった感じで、どの部分にノイズが乗っているかというダメ出し。これは理由がシンプルで納得。と思いきや、ときどき自分ではどこにノイズが入ってるかまったくわからないときがあります。(お恥ずかしいかぎりですが。。)
ここのところBANVOXみたいにPC純正スピーカーで曲作りからミックスまでしちゃうスタイルに憧れてトライしてみてるのですが、ぜんぜんうまくできてない証拠ですね。笑
参照リンク:
ICON » FL Studioとパソコン付属のスピーカーでワールドクラスの楽曲を生み出す! 世界が注目するトラック・メイカー、banvox:ロング・インタビュー
やはり高い品質での音楽制作にはきちんと仕上がりを確認できるモニター環境が必須なのだということを改めて思い知らされます。
ヘッドホンを使って確認するほか、波形を拡大してよく確認したり、iZotopeのRXシリーズなどを使用してノイズチェックと対処をするのが良さそうです。
こう書かれている場合は、聴感上ではわかりにくいけど尻切れになっているパターンです。
波形で見るとこんな感じ。
うっかり見逃しがちだけど、よく確認するとたしかに音の余韻が完全にフェードアウトする前で切れてます。要確認。
それ以外だとこんなパターンも。
「尻切れになってるワケじゃないけどいきなり曲終わっちゃってるよ!ループさせたいならちゃんと説明欄に書いといて!」っていうパターン。
これは説明欄に記入しておけばOKとのこと。個人的には「ループさせるつもりじゃなくて、この曲はこういう終わり方なんだよ!」っていう曲でもこの指摘が入ることがまれにあります。まぁ自分では良いと思っていても、客観的には不自然に聴こえてるわけですね。
ここは自分の表現よりも、楽曲の汎用性や使いやすさを重視して仕上げることが大事ですね。オーディオストックで楽曲販売するということは、あくまで「ユーザーさんに使っていただく商品」ということなので。
とくにスピーカーや視聴する環境を変えてみると顕著ですね。いつものスピーカーからだけでなく自宅のオーディオや、スマホのスピーカー、車のステレオなどでも聴いてみて、どの環境でも快適に聴けていればOK。
③冒頭の無音時間が長い
これはたしか規約にも書いてあったかと思いますが、曲データの冒頭に0.5秒以上の無音が挿入されていると審査に通りません。フェードインで始まる楽曲などは注意が必要ですね。④曲が途中で切れている
この「途中で切れている」シリーズは何パターンかあります。(もちろん一通りダメ出しいただいてます。)
最後が途中で切れているため、末尾の残響まで収録いただき再登録をお願いいたします。
こう書かれている場合は、聴感上ではわかりにくいけど尻切れになっているパターンです。
波形で見るとこんな感じ。
⭕️フェードアウトが末尾まで収録されている
❌フェードアウトが途中で切れている
うっかり見逃しがちだけど、よく確認するとたしかに音の余韻が完全にフェードアウトする前で切れてます。要確認。
それ以外だとこんなパターンも。
ループを想定した楽曲の場合はループ仕様であることを詳細説明欄に明記の上ご登録ください。
「尻切れになってるワケじゃないけどいきなり曲終わっちゃってるよ!ループさせたいならちゃんと説明欄に書いといて!」っていうパターン。
これは説明欄に記入しておけばOKとのこと。個人的には「ループさせるつもりじゃなくて、この曲はこういう終わり方なんだよ!」っていう曲でもこの指摘が入ることがまれにあります。まぁ自分では良いと思っていても、客観的には不自然に聴こえてるわけですね。
ここは自分の表現よりも、楽曲の汎用性や使いやすさを重視して仕上げることが大事ですね。オーディオストックで楽曲販売するということは、あくまで「ユーザーさんに使っていただく商品」ということなので。
どうすれば審査に通るのか?
上記②〜④の場合は改善すべきポイントが明確なのですが、①のように漠然と「品質を満たしていない」と言われた場合、じゃあどうしたらいいのよ?と思いますよね。ミックスを見つめ直そう
自分では「いい感じ!」と思ってても、今一度きちんと客観的に聴くと思ってたのと全然ちがう聞こえ方になってるみたいなこともときどきあります。。とくにスピーカーや視聴する環境を変えてみると顕著ですね。いつものスピーカーからだけでなく自宅のオーディオや、スマホのスピーカー、車のステレオなどでも聴いてみて、どの環境でも快適に聴けていればOK。
その際には市販の曲などで雰囲気の近しい曲をリファレンスにして聴き比べるとなお良いです。耳だけでなんとなく判断せずにアナライザーなどで視覚的にも確認するのも効果的。
「だいたいこんなもんでしょ」をやめる
僕みたいなテキトーな性格の人間にありがちなんですが、「まぁだいたいこれでいいっしょ」みたいな妥協点が低めの判断は成長をストップさせてしまうので絶対にやめるべき。毎回どの曲も作るときにきちんとバランスを確認しながら丁寧に作って仕上げていくことが大事です。こだわりすぎて時間があまりにもかかってしまうのも考えものですが、「曲を買ってもらう」ということを目的とするならば、当然より高い品質にすることを意識しなければいけません。
曲を打ち込み終わったあとに「これでいいのか?」と何度もプレイバックしながらどんどん煮詰めていくことで、曲を作るごとにより品質を高めていくことができます。
売れている曲・汎用性の高い曲を研究する
ぼく自身も元々は売るために作ってるっていうよりは「好き勝手に作った曲だけど、せっかくだから投稿してみよう!」っていうのがスタートなのですが、こういう作り方だとどうしても趣向が偏りすぎたり視野が狭まっていたりすることがあります。オーディオストックにおいて「利用者の方々に曲を買って使ってもらう」というのを一番に考えるならば、どのような曲が重宝されるか、どんなシーンで使われるのかをよく考えていくことが審査を通りやすくすることにつながり、ひいては楽曲がたくさん買ってもらえることにもつながるはずです。
ちなみに。個人的な統計ですが、BGMも売れるけど短尺ジングルや効果音の方が単価も安く使用頻度が高いためか、よりあっさり売れます。ゴニョゴニョ
おわりに
「曲を投稿する」というよりは「成果物を入稿する」という感覚で臨むべきなのかな、と思います。曲を販売するという責任を負うことでもっと高いクオリティで曲を作ろうと思えるし、売上が出ればモチベーションにもつながります。審査に通らなかったりダメ出しを受けたりしても、自分の作品を見つめ直すきっかけや、ありがたいお言葉としてグッと受け止めるハートが大事ですね。依頼を受けて制作する場合だったら、クライアントが音楽に疎い人だと注文の内容が伝わりにくかったり、逆に音楽に詳しい人だと変に注文が細かったりとか、締め切りに追われながら何度もリテイクやダメ出しをくらいつつ進めていくわけで、それはなかなかの苦労をするケースもありますし。。笑(それはそれでやりがいがあって楽しいんですけどね)
まぁそれに比べたらオーディオストックはもうぜんぜん優しい!むしろ良心的!具体的に問題点を指摘してくれる!(そういう使い方はしちゃダメですw)
そんなわけで音楽制作のスキルもダメ出しへの打たれ強さも鍛え上げて、ムキムキの音楽クリエイター目指して気合入れていきましょう💪💪
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