あちこちで評判を目にしすぎて試さずにはいられなかった。。
Neutronってなに??
アメリカのオーディオ技術開発メーカーiZotopeがリリースしたミキシング用プラグインソフトで、「トラックを解析し、最適なEQ/compを提案してくれる」というもの。このiZotopeというメーカーはマスタリングプラグインのOzoneシリーズや、オーディオ修復ツールRXシリーズなどカンタンに素晴らしい結果を得られる優秀なソフトウェアを多く開発しているのですが、今回はなんと自動でトラック解析してミックスしてくれる機能がついちゃってるツールを出してきました。未来っぽい!
DTMerに絶大な人気を誇る作曲家のこおろぎさんが「買うだけで音が良くなる」とつぶやいたことで、たくさんのDTMerがホイホイされたこと間違いなしのプラグイン。笑
中身をざっくりと
- イコライザー、2つのコンプレッサー 、エキサイター、トランジェントシェイパー、リミッターを備えた複合型ミキシングツール
- 楽器やトラックに応じた250もの豊富なプリセットで音作りが可能
- ボタンを押すだけで自動でトラック解析をして適切な処理をしてくれる「トラックアシスタント」機能搭載
- 自動でマスキングを補正してくれる「マスキングメーター」 機能搭載
気になるトラックアシスタント機能を使ってみて
おそらくみんなが一番気になってるトラックアシスタント機能を使ってみた感想。っていうか、まず最初どうやってもトラック解析が終わらなくて困った。笑
この画面からぜんぜん進まなくて、トラックアシスタントが一生解析してる。
え、なにこのポンコツのアシスタント。(失礼)
と思ったら、DAWでトラックを再生中じゃないと解析してくれないみたい。
同じ現象で悩んでる人けっこう多いかも?
自分はがっつりハマったので参考までに。(ポンコツなのは僕でした笑)
それはさておき、、
実際に使ってみて思ったのは超カンタンに音作りができるってこと。
「コンプとかEQとかいつもなんとなくでかけてるし、エンハンサーとかトランジェントシェイパーってもはや何? 」って人でも、対象のトラックやステムトラックにNeutronブッ挿してトラックアシスタント使えば一気に音が変わります。
野暮ったい音がシャキッと華やかになる方向に効く感じのイメージ。
単体の楽器やボーカルトラックにかけてもいいし、バスやステムトラックにもいけちゃう。なんならマスターに挿してみる使い方もアリ。
ボタンを押して4〜10秒待てば、サクッと音作りをしてくれます。
豊富なプリセットもいい感じ
こーんなかんじで楽器やトラック別に大別されていて、さらにサウンドのニュアンスごとにたくさんのプリセットが。公式の説明だと250ものプリセットがあるそうです。
トラックアシスタント使わずとも、ここから選んで音作りするのもアリですね。
開いてみてすぐ思ったんですが、iZotopeのプラグインでAlloyというチャンネルストリップ系のミキシング用マルチプラグインがあるんですが、それとソックリです。プリセットの名前とかけっこう同じのある。
おそらくこのAlloyシリーズをベースに、トラックアシスタントなどの機能を搭載したのがNeutronだと思われます。
このプリセットもまたなかなか積極的な音作りができたりするので、ひと通り試してみる価値あり。
サウンドデモ
ドラムのステムトラックにNeutron挿したものと素の状態を比較できるサウンドデモを用意してみました。(ビフォー・アフターの順に流れます)
いかがでしょうか?
ビフォー(素の状態)に比べて、アフター(Neutron挿)の方がハイのシャキッと抜ける感じがあってカッコイイですよね!
アフターのあとに素の状態を聞くとちょっと野暮ったく聴こえるくらい。わかりやすくてナイスな結果に。
Neutronのトラックアシスタント機能はこういう煌びやかなサウンドに補正してくれる傾向にある気がします。
総評として
けっこうここまで褒めておいてなんですが、ぼくはNeutronあんまり使わないかなーと思います。っていうのも他にもミキシング用のプラグインやツールをたくさん持っているので。。
お気に入りのプラグインやアウトボードなどのツールを持っていて自分で出したい音を作れる人にはあまり向かないソフトです。
逆に「DTMを本格的にやり始めた!」「これからプラグインを揃えたいけどまずなにがいいんだろう?」って人はまずこれを買っとけばサクッと音作れて、曲の制作なんかがスムーズになるしオススメ。
すでにお使いの皆様がおっしゃっているようにミックスを学べるっていう点ではかなり有用かもしれません。
EQとかコンプのかけ具合をテキトーにやってた部分を、トラックアシスタントが「こんな設定がこのトラックに合うんじゃないっすか?」と提案してくれるので参考になるし、「あぁ、このかけ具合でこういう音になるのか!」という学習にもなる。
あくまでトラックアシスタントが解析結果から導き出したひとつの提案であって正解というわけではないのですが、今までにはなかった革新的な機能であることには違いないのでiZotopeのパイオニア感はハンパないなと思います。
おわりに
なんやかんや言っても「iZotopeすげえな」ってかんじ。マスタリングプラグインのOzoneシリーズにも次あたりから「自動解析して曲にあったマスタリング処理を〜」なんて機能が付いてきそうですね。
人工知能マスタリングのLANDRといい、すごい世の中になってきました。
もっと便利に、誰でもカンタンに音楽作りができるようになっていく世の中で、いかにパンチを出しつつ良いものを作れるかになってきてる。
なんにせよカンタンにできるようになるのは悪いことじゃないよね、音楽作るの楽しいから。もうみんなやればいいと思う。笑
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