今回はEDMのトラックメイキングについてのお話。題して「この夏旬なトロピカルハウスの作り方」です。
トロピカルハウスって何?
昨今のEDMブームはたくさんのDJを輩出し、世界各地でフェスが開催されてます。海外では「ブームは過ぎ去った」なんて報道も一部であるみたいですが、日本ではまだまだその熱は冷めやらなそうですね。
これまではEDMのなかでも踊りだしたくなるような分厚いシンセが特徴的な「パーティアンセム系」がメインストリームでしたが、トランス・エレクトロ・ハウス・トラップ・ダブステップなど様々なジャンルが混ざり合い日々進化していくこのシーンで新たにサブジャンルとして生まれたのが「トロピカルハウス(tropical house music)」です。
ハウスミュージックといえば夜のクラブやバーなどで流れる室内音楽的側面がありますが、このトロピカルハウスはむしろ太陽の照りつけるビーチ/夕暮れのビーチなんかで聴きたくなるようなサウンドです。
特徴として上げられるのは
- ややゆったりなBPM100〜120前後のテンポ
- ボンゴなどのパーカッション
- 浮遊感のあるパッド
- プラック系のシンセ
- アコースティックギター
- サイドチェインの効いたノリ
トロピカルハウスの作り方
実際に僕が作った曲でジャンルの特徴をチェックしていきましょう。
特徴をおさえればトロピカルなテイストの曲が作れます。
ポイントはやっぱり音色選びですね。
ムーディーなサックス系メロのトロピカルハウス
主な音色:
- メインのサックス系シンセメロ(Waves - Element)
- ピアノ(Logic純正・EXS24)
- シンセ(Logic純正・Alchemy)
- シェイカーやボンゴなどパーカッション(Logic純正・EXS24)
- ドラムマシン(Logic純正・Drum Machine Designer)
- ライザーやフォールなどのFXサウンド(The Riser)
サイドチェイン効いてる切ない系トロピカルハウス
主な音色:
- クリーンギターのアルペジオ(Junk Guitar)
- ピアノ(Logic純正・EXS24)
- シンセ(Logic純正・Alchemy)
- 浮遊感のあるパッド(Logic純正・Alchemy)
- シェイカーなどパーカッション(Logic純正・EXS24)
- ドラムマシン(Logic純正・Drum Machine Designer)
- ライザーやドロップなどのFXサウンド(AIR Music - The Riser)
ベースにしっかりサイドチェインが効いててキックのタイミングで引っ込んでうねり感があるところ。
参照リンク:
EDMやダンサブルな曲にもっとノリを出そう!サイドチェインコンプの使い方を解説するよ
常夏のビーチをイメージしたノリノリなトロピカルハウス
主な音色:
- クランチギターのリフ(Logic純正・EXS24)
- ボーカルチョップ(Output - Exhale)
- プラック系シンセのコード(WA Production - Babylon)
- シェイカーなどパーカッション(Logic純正・EXS24)
- ドラムマシン(Logic純正・Drum Machine Designer)
- ライザーやドロップなどのFXサウンド(AIR Music - The Riser)
使用してる音源ではプラック、ベースライン、リフレインのフレーズまでシンセはほぼBabylon使ってます。お気に入りのシンセ。印象的なボーカルのハミングはExhale。使い勝手良い。
エレキギターが主役のチルいトロピカルハウス
主な音色:
- クリーンギターのアルペジオ(Impact Sound Works - Shreddage)
- クランチギターのリフ(AppleLoops)
- ボーカルチョップ(Output - Exhale)
- プラック系シンセのコード(WA Production - Babylon)
- シェイカーなどパーカッション(Logic純正・EXS24)
- ドラムマシン(Logic純正・Drum Machine Designer)
- ライザーやドロップなどのFXサウンド(AIR Music - The Riser)
使ってるソフト音源・プラグイン
こっち系のジャンル作るとき「これはよく使う!」っていうのいくつか紹介しときます。
ライザーやフォールといえばどんなジャンルでも万能に使えるけど特にEDM系を中心になくてはならない存在。そんなFXサウンドを簡単に作れるソフト音源がこのThe Riser。
サビ前とかで盛り上がるところにライザーをシュウィーンと入れとくと一気に高揚感も出るし、アクセントとして必須。
もちろん音ネタ探してWAVで入れても良いけど、このThe Riserは細かくエディットできるしMIDIで打ち込めるので長さの調整とか駆け上がり具合とか調整できるのがすごく良いです。
The Riser 購入ページはこちら
Babylonは個人的にマジでお気に入りのシンセ。値段安くてシンプルな操作感で出音もクリア。おすすめ。
Babylon 購入ページはこちら
OutputのExhaleはめちゃくちゃ質がいいボーカルシンセでパッドやクワイア的に使える音色から、ループ系の音色やボーカルチョップ系の音まで超多様。オススメ。
Output - Exhale 購入ページはこちら
The Riser
ライザーやフォールといえばどんなジャンルでも万能に使えるけど特にEDM系を中心になくてはならない存在。そんなFXサウンドを簡単に作れるソフト音源がこのThe Riser。
サビ前とかで盛り上がるところにライザーをシュウィーンと入れとくと一気に高揚感も出るし、アクセントとして必須。
もちろん音ネタ探してWAVで入れても良いけど、このThe Riserは細かくエディットできるしMIDIで打ち込めるので長さの調整とか駆け上がり具合とか調整できるのがすごく良いです。
The Riser 購入ページはこちら
Babylon
Babylonは個人的にマジでお気に入りのシンセ。値段安くてシンプルな操作感で出音もクリア。おすすめ。
Babylon 購入ページはこちら
Exhale
OutputのExhaleはめちゃくちゃ質がいいボーカルシンセでパッドやクワイア的に使える音色から、ループ系の音色やボーカルチョップ系の音まで超多様。オススメ。
Output - Exhale 購入ページはこちら
おまけ:Logic付属の音源
Alchemy
こちらはAlchemyというシンセで、Logic Xから純正で搭載されるようになったもの。
たしか昔はCamel Audioってメーカーがリリースしてたシンセだったんですが、いつの間にかアップルがちゃっかり押さえててくれたので晴れて使えるようになりました。w
Drum Machine Designer
これもLogic Xから搭載されたDrum Machine Designer。今しっかり作り込んでいけば十分良いビートを組み立てられます。生成したビートをドラッグするとMIDIとして別のドラム音源で鳴らすことも出来ます。便利。
EXS24
あとはEXS24。現在はアップデートで「Sampler」っていう名前になってますね。
地味なんだけど超優秀。今回ピアノとかはこの音源から使ってます。
LogicのEXS24はとっても優秀!サンプラーとしての使い方を解説するよ
まとめ
しっかり特徴をおさえてシンプルな曲から作ってコツをつかんでいくことが一番大事。あとはビーチのこととか考えてれば出来上がる頃にはいい感じになってます。笑
曲作りって難しそうに思うかもだけど、どんなジャンルもそれぞれにちゃんとポイントがあってその要点をおさえてれば描いたサウンドを作れるようになります。
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